Professors
教員紹介
Tauchi Kenji
競技スポーツ科学科
田内 健二 教授
- 最終学歴・学位
- 筑波大学大学院・博士(体育科学)
- 専攻分野
- スポーツバイオメカニクス
- 担当科目
- 陸上競技(フィールド)、スポーツ動作分析法
- 学外活動
- 日本陸上競技連盟・強化委員会やり投げ強化コーチ
- 部活動
- 陸上競技部・部長・投てきコーチ
- 関連リンク
研究・ゼミについて
高度化する競技パフォーマンスを高めるためには、客観的な事実に基づいて、自らの課題を明確にし、その課題を克服するために、より合理的な体力、技術のトレーニングを実施しなければなりません。ここでの客観的事実とは、バイオメカニクス(動作分析)あるいは運動生理学の研究などによって明らかにされている、パフォーマンスを決定づけるあらゆる情報のことです。例えば、プロ野球選手の投球動作と自分の投球動作を比較したり、オリンピック選手の体力と自分の体力とを比較したりすることで、様々な違いが発見できるでしょう。その違いが、なぜパフォーマンスの違いになって現れるかを考えることで、自らの課題が設定でき、その課題を克服するトレーニングの実施へとつなげていけるわけです。さらに、技術、体力のトレーニングをより効果的なものにするためには、やはり理論に基づいた考え方が必要不可欠です。
このように田内ゼミでは、自らの、あるいは他者のパフォーマンスを向上させるために必要な、体力、技術を理解し、自ら実践することによって、スポーツ科学の価値を実感できる内容を扱っていきます。
学外活動について
私は、2008年から日本陸上競技連盟の強化委員会の委員として活動してきました。私は学生時代に、やり投げを一生懸命やってきたこともあり、特に日本のやり投げの競技力向上に貢献すべく活動してきました。その活動においては、自らのやり投げの経験に加えて、世界トップレベル選手の動作分析を行い、その結果を日本選手と比較し、日本選手の課題を提示したり、直接、選手を指導したりしてきました。2016年のリオオリンピック後は、2020東京オリンピックに向けて日本のやり投げの強化責任者として強化方針を立て、その方針に基づいて強化を図ってきました。
近年の日本のやり投げの競技力は、男女ともに世界レベルに近づきつつあり、世界トップレベルに至るまであと少しのところまできています。しかし、世界レベルも徐々に高まっており、これまで以上の努力とアイディアが必要となっています。そのためにも、パフォーマンス向上に貢献できる研究を進め、日々のトレーニングに応用していきたいと思います。私のゼミ、大学院生には、そのお手伝いもしていただくことになると思います。
在学生へメッセージ
大学の4年間は、あっという間に過ぎて行ってしまいます。漠然と生活していると何も得ることのないまま卒業し、社会に出ることになります。そうならないためには、自らの目標を立て、その目標を達成できるように日々を過ごしていくことが大切です。スポーツは自ら実践することは当然ですが、それをサポートする立場であっても、目標を立て、それに向けて努力し、成果を確認するという一連の行為に最もふさわしい活動の1つだと思います。スポーツ科学部は、文字通りスポーツを科学することを学ぶ場です。スポーツ科学の意義を実感できるように、頭と体の両方を使ってスポーツに取り組んでください。その過程で獲得する能力は、必ず今後の人生に大きく役立つはずです。